オープンデッキの館

アナログでJAZZを聴いてます。特にオープンデッキが好きで修理しながら使っています。主な使用デッキは、Aー80. A-810.Bー67.AG-440B.A-700.M-15A. M-20. T-Audio Tc DH-710F.GX-400PRO.PRO1000です。またJAZZライブ録音を時々行っています。・・・

変わったレコード パートⅢ

WHAT IS JAZZ (ジャズとは何か?)

  解説:LEONARD BERNSTEIN
  演奏:  〃
  OMNIBUS SERIES  CBSソニー
 
 一寸面白いレコードが出てきました??
 ジャズとは何か??

 続き!!  パート靴世茵

 ●リズムには2つの面があるのです。その始めはビートです。そのビートはドラマーが足で
  ベース・ドラムを叩く時・・・
  ベース・ドラム・ビート(ジミー・クロフォード)
   或いはベース奏者がべーすをひく時に・・・
  ベースの音(エデー・ジョンズ)
   又ピアニストが足でペダルをふむ時に皆様がきくものです。これはすべての基本的な要素
  です。ビートにはどんな曲に於ても(それが2拍子であり、4拍子であっても)終始テンポ
  や拍子が変わらずに続けられて行くものなのです。これはいわばジャズの心臓の鼓動ともい
  えるでしょう。

 ●だがもっと複雑で、もっと興味深いのは、このビートの上を行くリズムです。シンコペーション
  (と云われろもの)によるリズムの音型です。このシンコペーションという言葉は皆さんが一度
  は何処かで耳にした筈ですが、その本当の意味をご存知でしょうか

 ●このシンコペーションを良く解って戴く為にはこう考えたら良いでしょう。規則正しく打つ心臓
  の動悸が何かのショックで止まることがある。これらは、自然の反動です.技術的にシンコペーシ
  ョンとは皆様が期待する所のアクセントの移動、又は貴方が全然予測しないところにアクセント
  が来る事を云うのです。どちらにしても聞く者には「驚き」とか「ショック」の要素があります。
   我々の体は無くなってしまったアクセントに対して、又全然予期しない所に来るアクセントに
  対してその反動のショックを受けます。

 ●さて、私達は何処にアクセントを予期するでしょう。常に小節のアタマにです。もしそれが2拍子
  だったら最初が強く、次が弱く丁度行進する時と同じ様に、左,右、左、右、左、右、と云う様に
  もし四拍子の場合でも行進と同じです。というのは我々が足を2本しか持っていないにも拘わらず
  、軍曹殿は四つに数えますパップ、トゥ、スリー、フォー。パップ、トゥ、スリー、フォー 。
  いつも最初のワンに自然のアクセントが付くのです。これをとってしまってごらんなさい。簡単な
  シンコペーションが出来上がります。 ワン、トゥ、スリー、フォー、ワン、トゥ、スリー、
  フォー。如何です。このアクセントのなくなった最初のビートに対して我々の身体は反動を示すで
  しょう。

 ●今1つのシンコペーションの作り方はアクセントを逆にすることです。2拍と4拍の弱いビートに
  アクセントを付けるのです。例えばこの様に、ワン、トゥ、スリー、フォー、ワン、トゥ、スリー、
  フォー、ワン、トゥ、スリー、フォー。
 
 ●これは我々がジャズを聴く時にいつもすることでしょう。オフ・ビートの処で手を叩いたり指を
  ならしたり。ワン、トゥ、スリー、フォー、ワン、トゥ、スリーフォー。
   今の、これがシンコペーションの基礎的要領です。そしてこれがお解りになるならもっと複雑
  な面も理解できます。

 ●2つのビートの間にはもっと短く、もっと弱いビートがあります。それ等アクセントを付けると
  我々の受けるショックはより大きくなり、そのアクセントが弱ければ弱いほどショックは大きい
  わけです。

 ●では1小説に速い8つのビートを数えましょう。1、2,3,4,5,6,7,8.正常のアクセントは1と5
  に来ます。1、2、3、4、5、6、7、8.

 ●今、代りに強いアクセントを弱いビートの4に付けてみましよう。1,2,3,4、5,6,7,8。1,2,3,4、   5,6,7,8。
  ルンバ・ビートによる自由な即興演奏(バック・クレイトン

 ●どうです。ただ弱い4番目のビートにアクセントを付けただけで、純粋なルンバ・リズムが出来た
  でしょう。勿論今迄にいった2つのことを同時にやれば最も強いシンコペーションが得られます。

 ●アクセントを弱いビートにつけて1番強いビートからアクセントを取ってしまいましょう。つまり
  ダブル・オペレーション(二重作用操作)をするわけです。アクセントを弱い4に付け、強い5を
  取ってしまいます。1,2,3,4、○、6,7,8, 1,2,3,4、○、6,7,8。
  ア・フュー・リズム・ビート (ジミー・クロフォード)
   コンガになりましたね。さあ皆さんシンコペーションとはどんなものかをお解りでしょう。
  では、ここでシンコペーションなしに先程のブルースを演奏してみましょう。

 ●皆様はきっと何か本質的な要素、ジャズの生命ともいうべきものがないと感じることでしょう。
  エムプティ・ベッド・ブルース  -シンコペーションなしの演奏ー
  (バスター・ベイリー)
  何かいやに格式ばっているでしょう。これでメロディーとリズムの2つの重要な要素がお解りに
  なったと思います。
 
 ●だがジャズは貴方が聴いて、それがジャズらしく聞こえる特殊なトーン・カラー(音の調子)
  を欠いてはジャズとはいえないのです。

 ●そのカラー(音色)はたくさんありますが、多くはニグロの歌声の性質から生じています。
  例えばルイ・アームストロングがトランペットを吹く時、彼は自分の歌声をラッパで吹いて
  いるにすぎません。

 ●アーム・ストロングの「君に捧ぐるは愛のみ」のレコードを聴いて見ましょう。そしてその
  トランペットと唄を比較してみて下さい。皆様はすぐに2つのソロが同じ男のものだという
  事がお解りでしょう。
  君に捧ぐるは愛のみ(ルイ・アームストロング)

 ●今度はトランペットで
  同曲のトランペットによる演奏(ルイ・アームストロング)

  後日に続く パート犬