変わったレコード？？
解説：ＬＥＯＮＡＲＤ ＢＥＲＮＳＴＥＩＮ
演奏： 〃
ＯＭＮＩＢＵＳ ＳＥＲＩＥＳ ＣＢＳソニー
一寸面白いレコードが出てきました？？
ジャズとは何か？？
題名が面白い！
Ａ面：
今この音楽を聴かれた方は洋の東西を問わず、地球上の文明国の人だったら
誰でも「それはジャズだ」ということが解りましょう。
では、これからそのジャズを探求して見たいと思います。ただし今迄の様に
ニュー・オリｰンズから始まる歴史的な研究を行わないで、ジャズそのものを
掘り下げて参りましょう。それには先ず、ジャズの音楽的内容を検討してみた
いと思うのです。そうすればジャズが他の音楽からどういう風に分けられている
かが、直ぐ解って頂けることでしょう。
●ジャズは非常に広い意味をもっており色々の種類を包含しております。先ずは初期の
ブルースから
●ディキシーランド・バンド･･･
ニュー・ブラック・スネーク・モーン（唄：リードベリー）
アイ・エイント・ゴット・ノーボディ・オンマイ・ジェリー・ロール（ラムパート・
ストリート・パレーダース）
●チャールストン・バンド
マープル・リーフ（ターク・マフィー楽団）
●スイング・バンド
クリストファー・コロムブス（バック・クレイトン楽団）
●ブギー・ブギー･･･
ブギー・ブギー（ピート・ジョンソン；ピアノ独奏）
●クレイジィ・バップ･･･
スタッダーズ（ボブ・プリンス楽団）
●クール・バップ
カンツォネッタ（ドン・バターフィルド楽団）
●マンボ･･･
フリージィランディア（マチート楽団）
に至る迄、まだその他多くを含んでいます。
●これらは皆ジャズです。私はそのどれも皆好きです」。私が好きな理由は、
ジャズが悲しみを訴え、又、喜びを訴えるにつけ独創的な感情の表現を持っ
ているからです。又たとえ歌詞が甘ったるく出来ているブルースでさえ、必
ずしもセンチメンタルな情緒におぼれないドライな所があるのです。･･･
エムプティ・ベッド・ブルース（唄：ベッシー・スミス）
●そして又一見派手でにぎやかなジャズにもその中に苦悶の訴えが見受けられます。
例えばこのトランペットの演奏を聴いて見て下さい。そうすれば直ぐお解りになる
と思います。
トランペットによる自由な即興演奏の一例
（演奏：バック・クレイトン）
これが私のジャズに興味をもっている所以です。ジャズは独特なものであり、ジャズ
特有の表現力があるのです。
●次ぎに私の好きなのはジャズのユーモアの味です。ジャズは楽譜以上の表現をするの
です。我々が何時も音楽の演奏について話をする場合、それが例えブラームスであり、
バッハを弾くにせよ、或る意味ではテニスをするのと同じ単なる公式にそったプレイ
を指して申します。所がジャズこそ本当の演奏です。ジャズは楽譜を無視してプレイ
するいわば人を楽しませる為の音楽なのです。
●又一方「ジャズを低級なものだ」という人がいますが、私はジャズをあく迄弁護いた
します。全ての音楽はもともと民謡から出発したものですから、その源は土臭い物な
のかも知れません。
●例えば、ハイドンのメヌエットはドイツの単純な田舎の踊りを洗練したものに過ぎな
いし、ベートーヴェンのスケルツォにしても同様です。又ヴェルディの歌劇のアリア
もしばしばナポリの漁夫の歌をもとにして作曲されているのです。その上音楽そのも
のや演奏家には常に不当に冷遇された影がつきまとっているものでした。
●私が思うにこれは演奏家が（歴史的にみて）作曲家の持つ威厳を欠いていたことに起因
するものではないかと思うのです。
と･･･まだまだ文章が続きます！
ＪＡＺＺの初心者の私には、勉強になります！！
まだ書いた方がよいですかな？？
